<<前のお話 キツネのまつげ | たいようとモグラ | 次のお話 ネコきゅう>>
たいようとモグラ
むかし、むかし、モグラは土の上で生活していたころ、毎日、とても暑くて、モグラはもう我慢できませんでした。
いらいらして、こう考えました。
「この暑さ、もう我慢できない。あの太陽を打ち落としてやろう。」
モグラは、弓と矢を持って、高い木に登っていると、それを見ていた蛙が太陽に言いました。
「太陽さん、危ないよ。モグラが高い木に登って、弓と矢であなたを打ち落とそうとしているよ。気をつけて。」
これを聞いた太陽は、とても怒りモグラに罰を与えることにしました。
「モグラを懲らしめてやる。まず、目を焼いてやろう。これからは土の上は歩けまい。土の中で生活しなければなるまい。」
太陽は蛙に言いました。
「すぐに教えてくれてありがとう。これからは池や川に卵を産んだら、卵が早くかえるように水を温めてやろう」
それから、モグラは土の上に姿を現すことはなく、いつも土の中で太陽から身を隠し、蛙は春暖かくなると、池や川にたくさんの卵を産みます。
<<前のお話 キツネのまつげ | たいようとモグラ | 次のお話 ネコきゅう>>