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童話

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あかんぼうをたべた女

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むかし、むかし、三人の男が旅に出ました。
野を越え、山を越え、旅を続け、長者の家の門にやって来て、国一番の能力ある娘婿を求む、という札を見つけました。
「これはいいぞ。早速中に入って、申し込もう。」三人は門をくぐりました。
長者は三人と面談しました。三人とも有能な男に見えたので、三人の内、誰が優れているか決めかねました。
そこで三人に言いました。
「東、西、正面にそれぞれ千反の田んぼがある。それぞれがその一つを耕すのがよかろう。誰が一番の働き手か見てみよう。」
三人はそれぞれ長者の娘婿になる決心でした。三人は三十人分の釜で炊かれた米をたいらげて、それぞれの田んぼを耕し始めました。
普通の人なら十日かかったかも知れない田んぼを、三人は両手に二本の鍬を持って、ものすごい速さで掘り返し、たった一日で終えてしまいました。三人は同時に田んぼから戻りました。
「うん、今日の働き振りには驚いた。三人とも同じ能力で決めがたい。もうしばらくここに留まって働いてくれるかな。」
三人は、喜んで了解すると召使いとして働きました。何日も経ちましたが、がっかりしたことに、娘は一度も顔を出しませんでした。背中をちらっと見ただけです。ますます見たくなりました。
ある晩、二人は、こっそり家の中に忍び込むと、娘の部屋をのぞきこみたところ、髪を振り乱した白い着物を着た女の人が、隅の床板を開けていました。床から棺おけのような箱を取り出しました。
二人は、恐ろしいものの、好奇心の方が勝り、息をこらえて、女を見ました。ニャっとすると、女は棺おけの中から赤ん坊の死体を取り出し、短刀で腕を切り落としました。
そして、ごちそうのように腕を食べ始め、二人に話しかけました。
「食べる?」そして血が滴る腕を二人に押し出しました。二人は恐ろしくなって、婿を望む所ではなく、そんな場所にはいたくありません。夜、一目散に逃げ出しました。
さて、もう一人の若者は、台所で火を起こしていましたが、このことを耳にしました。
「よし、俺が確かめてやろう。」娘の部屋を覗きに行きました。髪をなびかせ、血の滴る赤ん坊の頭を食べている白装束の鬼女がいました。
最初、驚いたものの、よく見ると、鬼でもなく、蛇でもなく、鬼の仮面を被って、もちでできた人形を食べている女の人でした。血に見えたのは単なる紅でした。自分も食べられると思い、若者は声をかけました。
「娘さん、脚を一本下さい。」と言うと、戸を開けて手を伸ばしました。
これを聞いて、娘は、
「それを聞きたかったの。今まで、何人もの人がここへ来て私の夫になりたがったの。でも私を一目見て、怖気ついて逃げてしまいました。誰も留まる勇気はありませんでいた。あなたこそ、私の夫に相応しい人です。」と言いました。
仮面と白い衣を脱いだ娘は、目もくらむほどの美人でした。長者も大喜びです。長者は、親戚、友人、召使いも宴に招き、娘の結婚を発表しました。
やがて、二人の間には子供が生まれ、代代、家は栄えました。

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