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三びきのクマ

むかしむかし、女の子が森で遊んでいると、遠くに一軒の家が見えました。その家は3びきのくまの親子が住んでいる家でした。
くまの親子は、朝食に作ったスープがとても熱かったので、スープが冷めるまで森に散歩に行っており留守でした。
「トントントン!誰が住んでいるのかしら?」 ドアをたたいても返事がないので、女の子は家の中に入ってみることにしました。
テーブルの上に大きいお皿と中くらいのお皿、そして小さいお皿があり、どのお皿にもスープが入っていたので、女の子は一口ずつ飲んでみました。
大きいお皿のスープは熱くて飲めず、中くらいのお皿のスープもさめていませんでした。最後に小さいお皿のスープを飲んでみるとちょうど良い加減で、女の子は全部飲んでしまいました。
女の子はお腹がいっぱいになったので、どこかに座ろうと思い、あたりを見てみると、居間には大きいイスと、中くらいのイス、そして小さいイスがありました。
大きいイスは高すぎて座れません。中くらいのイスはすわり心地がよくありません。小さいイスは女の子にちょうど良い高さとすわり心地でした。しかし、女の子がいきおいよくイスに座ったおかげで、ドシン!と音をたてて、小さいイスはこわれてしまいました。
女の子がとなりの部屋を見てみると、大きいベッド、中くらいのベッド、そして小さいベッドがありました。
大きいベッドにもぐりこみましたが、まくらが高くて眠れません。中くらいのベッドにもぐってみましたが、少し硬すぎ、最後に小さいベッドに寝てみると、まくらの高さもベッドのやわらかさも女の子にちょうど良く、女の子はぐっすりと眠ってしまいました。
しばらくして、三びきのくまが家に帰ってきました。
「おや?わしの皿をさわったのはだれかな?」
「わたしのお皿もだれかがさわったみたい」
「あー!ぼくのスープをだれかが全部飲んじゃった!!」
三びきは居間へ行ってみました。
「わしのイスに座ったのはだれかな?」
「わたしのイスもだれかが座ったみたい」
「わーん、ぼくのイスをだれかがこわしちゃった!」
三びきはとなりの部屋へ行ってみました。
「わしのベッドに寝たのはだれかな?」
「わたしのベッドにも誰かが寝ていたみたい」
「あっ!ぼくのベッドに誰かが寝ているよ!」
と子ぐまは叫びました。
その声で女の子は目を覚ますと、くまをみてびっくり!それから女の子はあわてて逃げていきました。

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