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童話

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まゆにつば

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むかしむかし、山寺に賢い小僧がいました。
ある夕方、小僧は和尚さんのおつかいで町へ行くことになり、
山道を歩いていると、一匹の狸が町の酒屋に化けて、声をかけました。
「夕方はタヌキやキツネに化かされやすいから和尚さんに一緒に行くように言われたんだ」
「ご親切にありがとう。ところでいつ山寺に来たのかい」
「さっきお店のお届け物をしたばかりです。」
しかし酒屋さんはきのう来たのを小僧は覚えていました。
「タヌキだな。反対にだましてやろう。」小僧は騙されないように眉に唾をつけるおまじないをして言いました。
「一緒に行く人ができてよかった。ところで、この前貸したお金、今日返してくれる約束だったね。」
「えっ、そうなの」
タヌキはびっくりしましたが、化けているのがばれないようにしぶしぶお金を渡しました。
すると小僧は、
「その前に貸したお金も今日返してくれる約束だったよ。」
タヌキはしぶしぶまたお金を渡すと、また小僧は
「ひと月前にも小判を一枚かしたの、今日返してくれる約束だったよ」
タヌキは持っているお金すべてを小僧にとられてしまいました。
「そういえばその前にも貸したお金があったな。」と小僧が言うと、
「あぁ、忘れ物をしたのでちょっと帰ります」とタヌキはあわてて逃げて行ったそうです。

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