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童話

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まほうのたいこ

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むかし、むかし源五郎という若者がおりました。
源五郎は川の近くで小さな太鼓を見つけたので、おもしろがって太鼓を叩きながら、「鼻、長くなれ。」と言うと、なんと本当に鼻が長くなりました。
「鼻、短くなれ。」と言うと、鼻が短くなりました。
ある日、太鼓を持って出かけると、綺麗な娘さんが通り過ぎたので、太鼓を叩きながら小声で、こう言いました。
「娘さんの鼻、長くなれ。」
娘さんの鼻は長くなりました。娘さんは、村の長者の娘さんで、両親は、長くなった鼻を治そうとお医者に行ったり、お坊さんの所に行ったりしましたが、治りません。
そこで娘の不幸を嘆いた両親は、村のあちこちに、こんな立て札を掲げました。
「娘の鼻を短くした者に褒美をとらせる」
数日後あの若者がやって来て、言いました。
「私は鼻の医者です。娘さんの鼻を治してしんぜよう。」
娘さんの鼻は2メートルほどありました。「十日ほどかかるでしょう。」
若者は十日ほど「鼻、短くなれ。」と言いながら太鼓を叩くと、十日後、娘さんの鼻は元通りになり、若者は大そうご褒美をもらいました。
ある日、若者は、野原に寝そべりながら、「鼻、どんどん高くなれ。」と言いながら太鼓を叩いて遊んでいました。
太鼓を叩きすぎて、いつの間にか鼻は山より高くなってしまい、雲をこえ、天まで伸びてしまいました。天では、大工さんが橋を造っていました。
大工さんは、おかしな棒が下から伸びてきたので、縄で橋に縛っておきました。
若者は、太鼓たたきに飽きてきたので、
「鼻、どんどん短くなれ。」
そういうと、鼻は短くなり始めましたが、鼻は橋に縛られているので、体の方が、どんどん上がって行き、とうとう天の橋の所まで来てしまいました。
「しまった。」と思ったその時、雷さまが通りすがり若者を助けてくれました。
「ちょうど今は雷の季節じゃ。忙しいのでちょっと手伝ってくれ。」と神さまにたのまれ、若者は、数週間の間、神さまの水撒きや、雷作りを手伝いました。
そんな時、若者は誤って雲から足を踏み外し、天から地面までものすごい速さで急降下し、琵琶湖に落ちてしまいました。
いまでも琵琶湖に行くと、源五郎と言う大きな鯉にお目にかかることができますよ。

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