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童話

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ふるやのもり

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むかし、むかし、ある雨の晩、おじいさんとおばあさんが囲炉裏を囲んでに座りこんなことを話していました。
「おじいさん、今晩は静かですね。熊が出てきたらどうしましょうかね。」
「心配ないよ。熊は火が怖いから、入ってこないよ。それよりアマンモリが怖いよ。」
熊が外で聞き耳を立てており、この話を聞いていました。
「アマンモリ。僕よりもそんなに怖いものか。参ったな。捕まったらどうしよう。」
ところで、アマンモリとは何でしょうか。そうです、雨の日におきるアマモリのことです。
熊が森の方に歩いていると、何かが近づいて来るので、
「きっとアマンモリだ。」と思って、熊は急いで馬屋に隠れましたが、本当はアマンモリでもなんでもなくただの泥棒で、馬を盗みに来たのです。そして熊を馬と思って、熊に飛び乗りました。
熊はアマンモリが飛び乗ったと思って、驚いて泥棒を乗せたまま走り出しました。
熊はアマンモリを振り落とそうと必死です。
「いい子に、いい子に」泥棒はそう言いながら、熊にしがみついていました。
やっとのことで熊はアマンモリを振り落とし、泥棒は穴の中に落ちてしまいました。
「やれやれやっとアマンモリから逃れられた。助かった。」
しっぽの長い猿がそんな熊を見ていました。
「熊さん、一体どうしたんだい。」
「アマンモリに捕まって必死に逃げてアマンモリを穴に投げ落としたんだ。」
「熊さん、アマンモリで何だい。初めて聞く名前だな。」
「知らないのかい。それはそれは恐ろしいものなんだ。おじいさんとおばあさんが熊より恐ろしいと話していた。そしてアマンモリが僕にのっかったんだ。食べられると思った。」
「でも熊さん、アマンモリってどんな生き物だい。」
「手と足が二本あって立って歩くんだ。」
「それは人間だよ。きっと。穴を調べて見るよ。」
猿は穴を覗き込むと、何やら動いているものを見つけた。
「誰かそこにいるのかい。助けてやるから、僕のしっぽにつかまって。」と言うと、しっぽを穴の中に下ろしました。
泥棒はしっぽをつかむと穴から飛び出ようとしたその時です。しっぱがプツンと切れてしまいました。
「痛いー。アマンモリだ。しっぽを食べられた。逃げろ。危ない。」
それ以来、猿も熊もアマンモリをこわがっています。

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