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童話

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キツネとタヌキ

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ある日、きつねとたぬきはとても仲良しでいつもおしゃべりをしていました。きつねが言いました。
「たぬきさん、化けるの本当に上手だね。僕は君にはかなわないよ。」
「きつねさん。お褒めの言葉ありがとう。でも君の方が僕より上手だよ。」とたぬきは言い、「時々、君の素晴らしい変身ぶりに驚きの声を上げてしまうよ。」
「そうかい。君と僕、どっちがうまいかな。化けくらべしてみようか。」ときつね。
「面白そうだね。」たぬきも同意しました。
きつねの頭には名案がパッとひらめきました。たぬきは、お地蔵さんの前でときどきお昼を食べるのです。
お昼時、たぬきは大きな葉っぱで包んだおにぎりを持って現れ、いつものようにお地蔵さんの前に来ると立ち止まり、腰を下ろすと、おむすびを一つお地蔵さんにお供えしました。
そして頭をさげ、目を閉じ、手を合わせてお祈りしました。きっときつねに勝るとも劣らない名案が浮かぶようにお祈りしていたのでしょう。
しばらくして、頭を上げて、目を開けると、お地蔵さんにお供えしたおむすびが消えていました。
「おかしいな。ここに置いたおむすびが無くなっている。どこへ消えたのかな。」たぬきは、おむすびが転がったのかもしれないと思い、お地蔵さんのまわりをさがしました。
「まあいいか。おむすびはいっぱいあるから、もう一つお供えしよう。」おむすびをお供えすると、たぬきはまたお祈りし、目を開けると、またおむすびが消えています。
「どうなってるの。また無くなっている。」たぬきはまたおむすびをお供えすると、お祈りしました。でも今度は薄目を開けて見ていると、お地蔵さんはニコッと手を伸ばし、おむすびを掴むと、何と、食べ始めました。
「何だ、君か。きつねさん。君が僕のおむすびを食べたんだね。お見事!完全に僕の負けだ。君は最高だよ。」とたぬき。
「どんなもんだい。じゃ、今度は君のお手並み拝見といくか。」きつねは上機嫌で言うと、
しばし考えて、たぬきが言いました。
「明日のお昼ごろ、ここをお殿様の行列が通るんだ。だからよく観ていてね。」
次の日、きつねは道の脇に腰を下ろし、行列が来るのを待っていると、しばらくして、「下に!下に!」と言う声が聞こえてきました。
「お殿様の行列が近づいてくるぞ。」先頭に旗持ち、その後をたくさんのお侍さんと侍女がやって来ました。列の中ほどに、二人の駕籠(かご)かきが、長い柄(え)を肩にして立派な駕籠を担いでいるのが見えました。
「本物の行列だ。まさに完璧だ。」きつねはうなり、そして感動のあまり、駕籠の前に飛び出してしまいました。すぐにでもたぬきに「おめでとう。」と言いたかったのです。
「君の勝ち。たぬきさん。行列は完璧だ!」でもきつねの言葉の最後の方はさえぎられました。
「あれは何だ。きつねだ。」
「きつねがいる。捕らえろ。」駕籠の周りのお侍たちはきつねに飛び掛り捕まえました。
「僕だよ。たぬきさん。あわてないで。僕の負けだから。」
でも、きつねの言葉がわかる人はいません。たぬきは行列にばけていなかったのです。
お殿様の行列が本物であったので、当然の成り行きでした。

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